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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻4号

2020年08月発行

文献概要

解説

Förster共鳴エネルギー移動の原理に基づく二光子励起光遺伝学操作法の開発

著者: 金城智章1 寺井健太2

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科病態生物医学教室 2京都大学大学院生命科学研究科生命科学研究科生体制御学教室

ページ範囲:P.364 - P.369

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 近年,生体イメージング技術の進歩によって,細胞内シグナル伝達を生体内で,高い時空間解像度で観察することが可能になってきた。しかし,観察しているシグナルと,結果として起こる表現型との間の因果関係を証明することは困難であり,摂動を加えて背景に存在する分子的なメカニズムを検証することが求められてきた。光誘導性タンパク質を用いて細胞内シグナル伝達系を光で操作可能な非チャネルロドプシン型の光遺伝学は,そうしたニーズに答える技術として近年急速な発展を遂げている。しかし,これらの系は培養細胞系ではよく使用されているものの,生体内での使用例は非常に少ないのが現状である。本稿では,生体観察に有用な二光子励起顕微鏡のための光遺伝学ツールの開発について紹介する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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