生体の科学71巻5号

2020年10月発行

増大特集 難病研究の進歩

Ⅰ．神経・筋

原発性側索硬化症

著者： 吉田眞理¹

所属機関： ¹愛知医科大学加齢医科学研究所

ページ範囲：P.382 - P.383

文献概要

　原発性側索硬化症（PLS）は，上位運動ニューロンが選択的に障害され，下位運動ニューロンが保たれる運動ニューロン疾患として定義されているが，PLSの疾患概念は十分には確立されていない。病理学的には筋萎縮性側索硬化症，前頭側頭葉変性症と共通するTDP-43タンパク質の変性を伴う症例が存在し，共通した分子病態の存在が示唆される。また，タウタンパク質の変性を伴いPLSと類似した病態を示す症例も存在している。

参考文献

. 115：495-520, 1992

. 124：1989-1999, 2001

3）難病情報センター：4 原発性側索硬化症，http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000089890.pdf

. 105：615-620, 2003

. 126：537-544, 2013