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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻5号

2020年10月発行

文献概要

増大特集 難病研究の進歩 Ⅱ.消化器

囊胞性線維症

著者: 石黒洋1 相馬義郎2 山本明子1

所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科健康栄養医学 2国際医療福祉大学薬学部

ページ範囲:P.436 - P.437

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 囊胞性線維症(cystic fibrosis;CF)は,CF transmembrane conductance regulator(CFTR)を原因分子とする常染色体劣性遺伝性疾患である。CFTR遺伝子の両アレルに重度のバリアントがあり,CFTRチャネル機能が喪失すると,胎便性イレウス,繰り返す気道感染,膵外分泌不全による消化吸収不良などを主症状とするCFが発症する。CFの予後は不良であり,難病および小児慢性特定疾病に指定されている。CFは欧州人種に多いが日本を含む東アジアではまれである。しかし,日本/東アジアタイプの遺伝子バリアントを持つ患者が存在するため,疑われたら汗試験あるいはCFTR遺伝子検索を行うべきである。

参考文献

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5)Mall M, Boucher RC:Pathogenesis of pulmonary disease in cystic fibrosis. In Bush A, Alton EWFW, Davies JC et al(eds):Cystic fibrosis in the 21st century, pp.116-121. Karger, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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