文献詳細
増大特集 難病研究の進歩
Ⅵ.血液
文献概要
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の病態解析と治療はこの10年で大きく進歩した。ITPの病態として,その血小板自己抗原が同定され,血小板減少機序としては必須要件である血小板破壊亢進に加え,同時に血小板造血も障害されていることが示された。慢性ITPの治療目標は,重篤な出血を予防し得る血小板数(3万/μL)を維持することである。血小板数を正常化するための過剰な薬剤(特に副腎皮質ステロイド)の長期投与は,患者quality of lifeを低下させるため,避けるべきである。
参考文献
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掲載誌情報