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文献詳細

雑誌文献

生体の科学71巻5号

2020年10月発行

増大特集 難病研究の進歩

Ⅶ.代謝・免疫

高安動脈炎・巨細胞性動脈炎・バージャー病

著者: 中岡良和123

所属機関: 1国立循環器病研究センター研究所血管生理学部 2大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学 3大阪大学大学院医学系研究科循環微小画像医学

ページ範囲:P.480 - P.481

文献概要

 血管炎症候群は一次性に血管壁に炎症が生じる病態である。その分類基準の一つであるChapel Hill Consensus Conference 2012年版(CHCC2012)では炎症の主座となる血管サイズに基づいて,大型血管炎(LVV),中型血管炎(MVV),小型血管炎(SVV)へ分類される(図)1)。LVVは主に大動脈とその主要分枝の血管炎で高安動脈炎(TAK)と巨細胞性動脈炎(GCA)を含む。MVVは各内臓臓器に向かう主要動脈とその分枝の血管炎で,結節性多発動脈炎と川崎病を含む。SVVは細動脈,毛細血管,細静脈と時に小動脈を侵す血管炎で,ANCA関連血管炎と免疫複合体性血管炎に分けられる(図)1)。バージャー病は閉塞性血栓血管炎とも呼ばれ,四肢の主幹動脈に閉塞性・全層性の血管炎を来す疾患であるが,欧米では血管炎に分類されてないために図では記載がない。本稿の扱うLVVとバージャー病の詳細は,「血管炎症候群の診療ガイドライン」(2018年3月改訂)もご参照いただきたい2)

参考文献

. 65:1-11, 2013
. 84:299-359, 2020
. 54:405-411, 2013
. 77:348-354, 2018
. 377:317-328, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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