文献詳細
増大特集 難病研究の進歩
Ⅷ.内分泌
文献概要
家族性高コレステロール血症(FH)は,LDL受容体経路に関わる遺伝子変異のために,LDL代謝に遅延を来す遺伝病である。FHは,高LDLコレステロール(LDL-C)血症,皮膚および腱黄色腫,若年性動脈硬化症による冠動脈疾患を三主徴とする1)。FHホモ接合体は,LD受容体経路に関わる遺伝子の2つに変異を認めるものであり,従来考えられていたより頻度は高い。FHホモ接合体は,幼少期から顕著な高LDL-C血症と,スタチンなどのLDL受容体経路を活性化することで効果を示す薬剤の反応性が悪い。FHホモ接合体は,急速に進行する動脈硬化性心疾患のために極めて予後が悪く,早期の的確な診断と厳格な治療が必要である。
参考文献
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掲載誌情報