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増大特集 難病研究の進歩 Ⅷ.内分泌
ビタミンD抵抗性くる病・骨軟化症
著者: 大薗恵一1
所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科小児科学
ページ範囲:P.504 - P.505
文献購入ページに移動 ビタミンD抵抗性くる病・骨軟化症は,リンの不足(尿中への過剰排泄)による骨の石灰化の障害を主病態とする疾患である(別名は低リン血症性くる病・骨軟化症)。原因としては,尿中リン排泄を促進するFGF23(線維芽細胞増殖因子23)が増加することが多く,これをFGF23関連くる病・骨軟化症と呼ぶ。その代表的疾患が,X染色体優性低リン血症性くる病(X-linked dominant hypophosphatemic rickets;XLH)で,PHEX 遺伝子の機能喪失型変異が原因となる。最近,FGF23関連くる病・骨軟化症の治療薬として抗FGF23中和抗体が開発され,予後の改善が期待されるが,更なる治療薬が必要な可能性もある。
参考文献
. 39:274-291, 2018
. 15:435-455, 2019
. 26:1381-1388, 2011
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