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文献詳細

雑誌文献

生体の科学72巻1号

2021年02月発行

文献概要

特集 小脳研究の未来 Ⅳ.病態

自閉スペクトラム症と小脳

著者: 石田綾1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部生理学

ページ範囲:P.74 - P.77

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 自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder;ASD)は,コミュニケーションの障害,繰り返す行動と,限定的な興味を特徴とする発達障害である。ASDには遺伝的要因が強く関係し,多くの関連遺伝子が同定されている。各遺伝子の機能解析が進む一方で,脳のどの領域のどのような異常がASDの中核症状につながるのかについては,未解明な点が多い。このなかで,運動制御を担う小脳がASDにも関与する可能性が報告され,注目を集めている。また,近年は小脳が高次機能にも関与することが認知され,小脳がASDのみでなく様々な精神神経疾患に関与する可能性も議論されている。本稿では,小脳が高次機能に及ぼす影響について概説し,ASDと小脳の関係についてモデルマウスを用いた最近の研究動向をまとめる。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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