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特集 生物物理学の進歩—生命現象の定量的理解へ向けて Ⅰ.分子レベル
統計物理からみた生体分子モーターの設計原理
著者: 佐々真一1
所属機関: 1京都大学理学研究科物理学宇宙物理学専攻
ページ範囲:P.191 - P.195
文献購入ページに移動 有効な自由度に着目した単純な数理模型に基づいて,生体分子モーターの設計原理を議論する。最初に,統計物理や非平衡物理による生体分子モーターの記述や定式化について解説する。特に,ゆらぐ熱力学の発展により,生体分子モーターのエネルギーの収支を定量的に議論できるようになってきた経緯を説明する。その発展を踏まえて,生体分子モーターの性能を表す指標に関する近年の研究を紹介する。最後に,この指標に基づいてモデル空間上の地形図を作成することで,設計原理を理解しようとする方法を述べる。
参考文献
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