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特集 生物物理学の進歩—生命現象の定量的理解へ向けて Ⅲ.個体,進化レベル
人工生態系の生物物理
著者: 細田一史1
所属機関: 1理化学研究所生命機能科学研究センター
ページ範囲:P.261 - P.265
文献購入ページに移動 われわれ人類が必要なものは,食料・水・空気など,すべて生態系から得ている。生態系が急速に劣化する今1),その理解は人類にとって急務である。人間や病原菌も含めすべての生物は生態系のなかで常に変化し,それによって生態系全体も変化して,また次の生物の変化を生む。つまり生体の中と外には密接な関係があり,包括的な理解が必要である。生態系は本書とは距離があるかもしれないが,この視点も有益と考え,生態系の再現性や定量性の困難を乗り越える人工生態系を用いた生物物理学的アプローチに関して,意義や背景などを含めて紹介したい。
参考文献
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