文献詳細
連載講座 新しい光学系を使って広がる顕微鏡の世界-3
多細胞の相互作用を可視化する多光子イメージング技術 フリーアクセス
著者: 磯部圭佑12
所属機関: 1理化学研究所光量子工学研究センター 2京都大学大学院生命科学研究科先端イメージング学講座
ページ範囲:P.266 - P.271
文献概要
近年,これらのトレードオフの関係を打破するために,ベッセルビームを用いたボリュームイメージング技術3-5),異なる深さの焦点面を同時にイメージングする時間多重化技術6-8),複数のビームで同じ焦点面の異なる視野を同時にイメージングし,xy平面の視野を広域化する空間多重化技術9)などが提案され,実用化され始めている。ベッセルビームを用いたボリュームイメージングでは,二次元のレーザー走査で,深さ方向の投影像を取得できる。そのため,二次元の画像取得速度で三次元イメージングが可能である。また,時間多重化技術や空間多重化技術では,複数の集光点を三次元配置することによって,二次元のイメージングを並列化し,二次元の画像取得速度でイメージング領域を広域化している。本稿では,ベッセルビームを用いたボリュームイメージング技術と時間多重化による多焦点面の同時イメージング技術について紹介する。
参考文献
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