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文献詳細

雑誌文献

生体の科学72巻4号

2021年08月発行

文献概要

特集 グローバル時代の新興再興感染症への科学的アプローチ Ⅲ.デング・ジカ・SFTS・出血熱へのアプローチ

タンパク質の立体構造情報を活用した抗フィロウイルス薬の探索

著者: 五十嵐学1

所属機関: 1北海道大学人獣共通感染症国際共同研究所

ページ範囲:P.321 - P.325

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 アレナウイルス,ブニヤウイルス,フィロウイルスおよびフラビウイルスのなかには,ヒトに感染すると重篤な出血熱を引き起こすものがある。このような出血熱ウイルスに対して承認された治療薬はほとんどない。出血熱ウイルスはほぼすべて危険度の高い病原体として位置づけられ,感染性ウイルスを用いた実験はBiosafety Level(BSL)-3またはBSL-4施設を備えた限られた研究機関でしか実施できない。そのため,治療薬の探索が十分に行われているとはいえない。筆者らは,タンパク質の立体構造情報とコンピューター解析を活用し,感染性ウイルスを用いない実験系を組み合わせることで,出血熱ウイルスに対する薬のシーズを探している。本稿では,フィロウイルスに的を絞り,タンパク質の立体構造に基づく薬剤設計(structure-based drug-design;SBDD)に関連する研究事例を概説する。

参考文献

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25)Igarashi M, Hirokawa T, Takadate Y et al:under review

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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