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連載講座 ヒトを知るモデル動物としてのゼブラフィッシュ-0
連載講座「ヒトを知るモデル動物としてのゼブラフィッシュ」を始めるにあたって
著者: 岡本仁1
所属機関: 1理化学研究所脳神経科学研究センター意思決定回路動態研究チーム
ページ範囲:P.348 - P.349
文献購入ページに移動 ゼブラフィッシュは,脊椎動物でありながら多数の個体の飼育が容易である,多産である,胚が透明で発生過程の観察・操作が容易である,などの理由により1980年代からモデル脊椎動物として研究に用いられてきた。近年は動物愛護の精神から,哺乳動物モデルの代替としてゼブラフィッシュの需要が高まっており,ライフサイエンスの研究において不可欠なリソースとなっている。
1990年代半ばまで,ゼブラフィッシュにおいて遺伝子機能研究に必須なトランスジェニックフィッシュを作製することが容易ではなかった。このブレークスルーとなったのが,東島,岡本らのGFPを発現するトランスジェニックフィッシュ作製の成功1,2),川上らのトランスポゾンシステムの開発,遺伝子トラップの成功3,4),東島,川上らの巨大DNA(BAC)の導入法5,6)である。モデル動物において,このような基本的な遺伝学的方法論をわが国が独自に開発したことは,他に例をみない。また,神経発生異常の同定を中心とした突然変異系統や7,8),トランスポゾンシステムを利用した遺伝子トラップやエンハンサートラップ系統についても9),大規模なスクリーニングが行われている。
1990年代半ばまで,ゼブラフィッシュにおいて遺伝子機能研究に必須なトランスジェニックフィッシュを作製することが容易ではなかった。このブレークスルーとなったのが,東島,岡本らのGFPを発現するトランスジェニックフィッシュ作製の成功1,2),川上らのトランスポゾンシステムの開発,遺伝子トラップの成功3,4),東島,川上らの巨大DNA(BAC)の導入法5,6)である。モデル動物において,このような基本的な遺伝学的方法論をわが国が独自に開発したことは,他に例をみない。また,神経発生異常の同定を中心とした突然変異系統や7,8),トランスポゾンシステムを利用した遺伝子トラップやエンハンサートラップ系統についても9),大規模なスクリーニングが行われている。
参考文献
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