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文献詳細

雑誌文献

生体の科学72巻5号

2021年10月発行

文献概要

増大特集 脳とからだ Ⅰ.腸,免疫系,脳の相互作用

交感神経系による骨髄の制御

著者: 粟生智香1 菊田順一1 石井優1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科免疫細胞生物学教室

ページ範囲:P.393 - P.396

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 交感神経系は生体が恒常性を維持するうえで重要なシステムであり,以前から研究が進められてきた。最近の研究によって,より多様な臓器で機能を持つことが明らかになりつつあり,骨髄も注目を集める臓器の一つである。交感神経系は骨髄において,造血幹細胞の維持に関わり,骨髄細胞の移動も制御している。一方,骨代謝の側面からみると,交感神経系は骨芽細胞の分化および骨形成を抑制する。本稿ではこれらの最新の知見に加え,筆者らが生体イメージングの系を用いて明らかにした,急性炎症初期の好中球の動態に対する機能の研究を紹介する。更に,生体イメージングを利用した交感神経系の機能の探索における課題と,今後の展望についても述べる。

参考文献

. 124:407-421, 2006
. 37:290-301, 2012
. 16:485, 2014
. 32:727-736, 2020
. 360:eaat4422, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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