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文献詳細

雑誌文献

生体の科学72巻5号

2021年10月発行

増大特集 脳とからだ

Ⅲ.中枢と末梢の相互作用

主観的感情と内受容感覚の神経メカニズム

著者: 梅田聡1

所属機関: 1慶應義塾大学文学部心理学研究室

ページ範囲:P.454 - P.456

文献概要

 主観的感情は,内受容感覚の中枢である島皮質,および自律神経活動が介する身体の活動を同時に検討することにより,科学的に扱うことができるようになった。島皮質前部と帯状回前部から成るセイリエンスネットワークは,身体の状態がホメオスタシスから逸脱しているかをモニターし,それを回復の方向に導く役割を持つ。身体状態の逸脱の認識と,自らが置かれた状況の理解が統合されることにより,主観的感情が生み出される。

参考文献

1)梅田 聡,小嶋祥三(監):<名著精選>心の謎から心の科学へ 感情:ジェームズ/キャノン/ダマシオ,岩波書店,東京,2020
2)Sherrington CSS:Integrative action of the nervous system, Yale U.P., New Haven, 1906
. 78:445-470, 1955
. 10:59-70, 2009
. 27:2349-2356, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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