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文献詳細

雑誌文献

生体の科学72巻6号

2021年12月発行

文献概要

特集 新組織学シリーズⅡ:骨格筋—今後の研究の発展に向けて Ⅱ.骨格筋組織を支える細胞の役割・応答

筋サテライト細胞の適応

著者: 中村彩紗1 深田宗一朗1

所属機関: 1大阪大学大学院薬学研究科筋幹細胞創薬プロジェクト

ページ範囲:P.519 - P.521

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 筋サテライト細胞は代表的な組織幹細胞の一つであり,他の組織幹細胞同様に定常状態では細胞周期G0期(静止期)で存在している。近年の研究により,筋サテライト細胞の静止期維持機構は徐々に解明されてきた1)。一方で,骨格筋は様々な外的ストレスを受ける臓器でもあるため,そのストレスに適応した筋サテライト細胞の動態が注目を集めている2)。骨格筋が損傷を受けた際の生体応答である筋再生は最も研究が進んでおり,筋サテライト細胞の分化モデルの基盤となっている。一方で,運動負荷などの物理的刺激に対する筋サテライト細胞の動態についてはほとんど理解されていない。その理由の一つに,「筋サテライト細胞の役割=筋再生」と考える流れは強く,損傷以外のストレスにより筋サテライト細胞が静止期から活動期に入ることを前提とした研究がほとんど行われてこなかったためである。本稿では,筋の成長・再生・肥大に焦点を当て,それぞれの環境における筋サテライト細胞の挙動,運命決定について概説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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