icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学73巻1号

2022年02月発行

文献概要

特集 意識 Ⅰ.ヒトを対象とした実験的アプローチ

意識していることへの意識—意識の再帰性を考える

著者: 山田真希子1

所属機関: 1量子科学技術研究開発機構量子生命科学研究所量子認知脳科学グループ

ページ範囲:P.7 - P.12

文献購入ページに移動
 フランスの哲学者René Descartesのコギト「我思う,ゆえに,我あり」は,何かを意識しているのは私であるという自覚が,人間の意識体験に宿っていることを言い表している。このような自覚は,意識している自分を俯瞰する意識(意識していることへの意識)であり,意識の究極のレベルに位置づけられるものである。本稿では,意識していることへの意識が何を指すのかを整理し,脳が脳自体の状態を語り得る不思議について,再帰性という観点から考察する。

参考文献

1)Mead GH:Mind, Self, and Society, University of Chicago Press, Chicago, 1934
. 32:476-484, 2009
. 97:980-989, 2018
4)Humphrey N:The Inner Eye, Faber and Faber, London, 1986
. 15:358-371, 2006
6)Raymond E:The New Hacker's Dictionary, The MIT Press, Cambridge, 1996
. 8:12-17, 2004
. 35:219-230, 1999
9)大東祥孝,山田真希子:全生活史健忘の神経心理学的検討.坂口正道,岡崎裕士,池田和彦,他(編):精神医学の方位,pp42-51.中山書店,東京,2007
. 110:4363-4367, 2013
.33:472-475, 2018
. 61:2468-2486, 2015
. 189:173-179, 2006
.105:1348-1357, 2016
. 367:1338-1349, 2012
. 298:1569-1579, 2002
. 6:676-714, 2008
. 106:9163-9168, 2009
. 30:10744-10751, 2010
. 2:2398212818810591, 2018
21)西郷甲矢人,土谷尚嗣,山田真希子,大泉匡史:圏論の地平線,技術評論社,東京,印刷中

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?