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特集 意識 Ⅰ.ヒトを対象とした実験的アプローチ
意識していることへの意識—意識の再帰性を考える
著者: 山田真希子1
所属機関: 1量子科学技術研究開発機構量子生命科学研究所量子認知脳科学グループ
ページ範囲:P.7 - P.12
文献購入ページに移動 フランスの哲学者René Descartesのコギト「我思う,ゆえに,我あり」は,何かを意識しているのは私であるという自覚が,人間の意識体験に宿っていることを言い表している。このような自覚は,意識している自分を俯瞰する意識(意識していることへの意識)であり,意識の究極のレベルに位置づけられるものである。本稿では,意識していることへの意識が何を指すのかを整理し,脳が脳自体の状態を語り得る不思議について,再帰性という観点から考察する。
参考文献
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