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文献詳細

雑誌文献

生体の科学73巻1号

2022年02月発行

文献概要

特集 意識 Ⅲ.理論的アプローチ

自由エネルギー原理—内受容感覚に基づく意識の神経基盤

著者: 乾敏郎12

所属機関: 1追手門学院大学 2京都大学

ページ範囲:P.70 - P.74

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 自由エネルギー原理は生命科学の大統一理論であり1),Darwinの自然淘汰説以来最も包括的な理論であるかもしれない2)と言われている。Friston自身,「この原理は,解析力学におけるHamiltonの最小作用の原理や,統計物理学におけるH定理と同じくらい単純で根源的なものである」と述べている3)。本稿では,自由エネルギー原理free energy principleの概要を紹介したのち,内臓の感覚である内受容感覚と内臓の予測制御の神経機構について述べ,最後に意識と内受容感覚の関係について説明する。

参考文献

. 23:238, 2021
2)Raviv S:The genius neuroscientist who might hold the key to true AI, WIRED, Nov 2018. https://www.wired.com/story/karl-friston-free-energy-principle-artificial-intelligence/
3)Friston K:Embodied inference:Or “I think therefore I am, if I am what I think”. In Tschacher W, Bergomi C(Eds.):The implications of embodiment:Cognition and communication, pp89-125. Imprint Academic, Exeter, UK, 2011
. 100:70-87, 2006
. 13:293-301, 2009
. 11:127-138, 2010
7)乾 敏郎,阪口 豊:脳の大統一理論—自由エネルギー原理とはなにか—,岩波書店,東京,2020
8)乾 敏郎,阪口 豊:自由エネルギー原理:知覚・行動・コミュニケーションの計算理論,岩波書店,東京,2021(印刷中)
. 1:1-20, 2012
10)乾 敏郎:感情とはそもそも何なのか—現代科学で読み解く感情のしくみと障害—,ミネルヴァ書房,京都,2018
. 13:500-505, 2003
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. 6:187-214, 2015
. 16:419-429, 2015
. 10:550, 2016
. 9:e1003094, 2013
. 25:202-238, 2018
. 9:2714, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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