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実験講座
体外組織構築のための三次元培養実験
著者: 萩原将也1
所属機関: 1理化学研究所理研白眉研究チーム
ページ範囲:P.86 - P.90
文献購入ページに移動 硬いプラスチックの上で培養する二次元培養では,細胞からのレスポンスも生体内とは大きく異なる。細胞間コミュニケーションが行われる因子の拡散についても,培地のみの環境と周囲を細胞外マトリックスに囲まれた環境とでは全く違うことから,より生体環境に近い三次元における培養のほうが,細胞や組織本来の機能をより表現できることが期待されている1)。特に,単一臓器の機能を三次元的に再構築するオルガノイド技術の目覚ましい発展から,創薬における薬物動態,薬効薬理,安全性試験などの新規化合物スクリーニングにおいても,これら技術の実用化が世界中で望まれている2)。一方,硬い平面の二次元培養とは異なり,柔らかいハイドロゲル内で三次元空間に配置される細胞の培養・解析の難易度は飛躍的に上がり,実験の再現性やイメージングを含む実験解析精度を大きく劣化させることから,有用な三次元培養実験系の確立が,オルガノイドを含む三次元培養系を実用レベルに引き上げるうえで急務である。
本稿では,三次元培養における実験難易度の要因を挙げると共に,筆者らが開発した三次元培養実験系を軸に,三次元におけるイメージング精度,実験再現性を向上させるための技術を紹介する。
本稿では,三次元培養における実験難易度の要因を挙げると共に,筆者らが開発した三次元培養実験系を軸に,三次元におけるイメージング精度,実験再現性を向上させるための技術を紹介する。
参考文献
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