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文献詳細

雑誌文献

生体の科学73巻2号

2022年04月発行

文献概要

特集 DNA修復による生体恒常性の維持 Ⅰ.DNA修復の分子メカニズム

DNA修復の多様性と複雑性

著者: 宮川清1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科

ページ範囲:P.95 - P.98

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 DNA修復は,様々な原因によって生じたDNA損傷を修復することによって細胞の恒常性を維持するため,生体内のどの部位の細胞にとっても必要とされる機能である。われわれが生活している地球環境においては,DNA損傷をもたらす多くの原因があり,それに相応してDNAの化学的構造変化があるために,それらを修復する機構においても多様性は必然的に生じてくる。また,それらが作動する状況は,普遍的な場合もあれば,特殊な状況に限られることもあり,ダイナミックに変化する生体機能のなかでの各々の経路の位置づけを理解することも必要になる。そのため,個々の経路を各論として紹介する前に,DNA修復の多様性と複雑性がなぜ存在するのかを議論することによって,DNA修復の全体像を概観してみたい。

参考文献

. 175:558-570, 2018
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. 40:6549-6565, 2021
. 27:687-695, 2020
. 591:477-481, 2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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