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特集 DNA修復による生体恒常性の維持 Ⅲ.生体恒常性維持におけるDNA損傷応答
DNA損傷応答とゲノム恒常性維持
著者: 鈴木啓司1
所属機関: 1長崎大学原爆後障害医療研究所
ページ範囲:P.148 - P.153
文献購入ページに移動 DNA損傷は様々な外的・内的要因によって誘発されるが,なかでもDNA二重(二本)鎖切断(double strand break;DSB)は,生物学的効果が顕著であるため,細胞には複数のDSB修復経路が存在するだけでなく,修復不可能なDSBが残存しても,それがゲノム恒常性の破綻につながらないように,細胞レベルでの応答を惹起するDNA損傷応答機構が存在する。本稿では,DSB生成からDNA損傷応答までの分子プロセスと,DNA損傷情報伝達による細胞応答,更には,老化様細胞死の誘導によるゲノム恒常性の維持機構について概説する。
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