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文献詳細

雑誌文献

生体の科学73巻3号

2022年06月発行

文献概要

特集 リソソーム研究の新展開 Ⅱ.リソソームの恒常性維持機構

ストレスに対する液胞の形態変化

著者: 木村洋子1

所属機関: 1静岡大学大学院総合科学技術研究科農学専攻応用生物化学コース

ページ範囲:P.230 - P.234

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 液胞は,細胞内高分子の分解や代謝産物の貯蔵を行う一重の膜で囲まれた細胞小器官(オルガネラ)であり,哺乳類細胞のリソソームに相当する。酵母においては,液胞は大きなオルガネラであるため形態的観察が容易であり,その利点を生かしてオートファジーをはじめとして先駆的な研究が数多く行われている。液胞は環境の変化によってダイナミックに形態を変える1)。液胞の形態変化は,液胞自体の機能にとどまらず細胞の形態や機能に影響を与える可能性がある。ここでは,幾つかのストレスによる酵母液胞の形態や生理学的変化を紹介し,その分子的基盤について最近の知見を紹介する。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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