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文献詳細

雑誌文献

生体の科学73巻4号

2022年08月発行

文献概要

特集 形態形成の統合的理解 Ⅱ.技術による推進

数理モデルを駆使した神経発生研究

著者: 佐藤純1

所属機関: 1金沢大学新学術創成研究機構

ページ範囲:P.322 - P.326

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 脳の形成過程においては多種多様な神経細胞が正確に産生され,形態や機能が異なる神経細胞が集積して精密な神経回路を構築する。このような複雑な過程を数理モデルに置き換えることは困難であるが,着目する細胞,遺伝子を絞り込むことにより,現実的な数理モデル研究が可能となる。モデル動物であるショウジョウバエの脳は10万個もの神経細胞から成るが,哺乳類と比べればその数は限られている。進化的に保存された遺伝子セットを持ちつつも,遺伝子の重複が少ないため,限られた種類の細胞・遺伝子に着目したシンプルな数理モデルを構築することが可能となるうえ,非常に強力なハエの遺伝学的手法を用いることで,シミュレーションから得られた予測を効率よく実験的に検証することができる。筆者が取り組んできた,数理モデルを駆使した神経発生研究の一連の研究成果について紹介したい。

参考文献

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. 32:2101-2109, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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