icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学73巻4号

2022年08月発行

文献概要

特集 形態形成の統合的理解 Ⅳ.多様な生物種に学ぶ

ホヤ胚の神経管閉鎖ジッパリングにおける力学機構

著者: 橋本秀彦1

所属機関: 1大阪大学大学院生命機能研究科1細胞神経生物学研究室

ページ範囲:P.353 - P.358

文献購入ページに移動
 ホヤは脊索動物のなかで最も脊椎動物に近い海産無脊椎動物である。他の脊椎動物に比べ,ホヤ胚は組織や器官構築プロセスにおいて細胞数が非常に少ない。そのため,個々の細胞がいつ,どこで物理的な力を生成し,それらの力がどのように周辺細胞と統合され細胞集団レベルで形がつくられるかを解明することができる。このような力学的な細胞間相互作用は,多細胞の形づくりにおける自己組織化メカニズムの基盤であることから1),ホヤは自己組織化メカニズムを解明するうえで優れたモデル生物であると筆者は考えている。本稿では,多細胞の形づくりにおける自己組織化メカニズムの解明を目指し,これまで筆者が行ってきたホヤの神経管閉鎖ジッパリングをつかさどる細胞集団運動の力学機構について紹介する2)

参考文献

. 22:245-265, 2021
. 32:241-255, 2015
. 339:1222002, 2013
. 109:243-270, 1990
. 273:245-248, 1996
. 17:2095-2104, 2007
.54:31-34, 2014
. 131:3021-3034, 2004
. 51:158-172, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?