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文献詳細

雑誌文献

生体の科学74巻1号

2023年02月発行

文献概要

特集 シナプス Ⅰ.シナプス発生:形成と成熟

シナプスオーガナイザー—Extracellular scaffolding protein

著者: 野澤和弥1 柚﨑通介1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部生理学Ⅰ教室

ページ範囲:P.3 - P.7

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 過去約30年の研究によって,神経細胞同士のつなぎ目であるシナプスは,シナプス間隙に存在する様々なタンパク質群から成る“シナプスオーガナイザー”によって制御されることがわかってきた。シナプスオーガナイザーは形態的にシナプスを接着するのみならず,シナプスの機能を制御することによって,特異的な神経回路の形成や,個体の経験や学習に応じた可塑的な神経回路の変化にも寄与し,シナプスの異常に起因する精神疾患や発達障害,神経変性疾患などの病態に深く関わると考えられている。本稿では,そのなかでも筆者らが特に研究に取り組んでいるextracellular scaffolding protein(ESP)を中心に,シナプスオーガナイザーの担うシナプス制御の役割について,最近の知見を交えて概説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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