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文献詳細

雑誌文献

生体の科学74巻1号

2023年02月発行

文献概要

特集 シナプス Ⅰ.シナプス発生:形成と成熟

シナプスオーガナイザーPTPδによるシナプス形成調節の分子機構

著者: 吉田知之1

所属機関: 1富山大学学術研究部医学系

ページ範囲:P.8 - P.12

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 中枢シナプスは,シナプスオーガナイザーと呼ばれる細胞接着分子間の相互作用をきっかけに分化誘導される。Neurexinファミリー(NRXNs:NRXN1-3)および2A型受容体チロシン脱リン酸化酵素ファミリー(2A-RPTPs:PTPδ,PTPσ,LAR)は,シナプス前部の主要なオーガナイザーとして知られる。一方,それらのシナプス間隙を挟んだ結合相手がシナプス後部オーガナイザーとして機能する。NRXNs,2A-RPTPs共にその細胞外領域にスプライス多様性を持ち,選択的スプライシングによってシナプス後部オーガナイザーとの結合特異性やシナプス誘導特性が調節されている。

 本稿では,マイクロエクソン(me)にコードされるmeペプチドによって巧みに調節を受けるPTPδによるシナプス形成機構について概説する。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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