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文献詳細

雑誌文献

生体の科学74巻1号

2023年02月発行

文献概要

特集 シナプス Ⅱ.シナプス伝達

顆粒放出機構

著者: 三木崇史1 坂場武史1

所属機関: 1同志社大学大学院脳科学研究科シナプス分子機能部門

ページ範囲:P.27 - P.31

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 エキソサイトーシス(開口放出)は,細胞内小胞が細胞膜と膜融合することにより小胞に内包されている液性因子を細胞外に放出することを指す。これは,神経細胞や内分泌細胞,マスト細胞など生体内の様々な細胞で起こり,細胞間シグナル伝達を担う。特に,神経細胞の軸索終末で神経伝達物質放出を担うシナプス小胞のエキソサイトーシスは,1ms以下という高速,かつアクティブゾーン(活性帯)と呼ばれる微小領域(面積にして数百nm四方)で起こることが知られており,脳神経情報伝達のために特殊化されていると言える。本稿では,この脳神経系に特化したエキソサイトーシスの高速性,局所性が生み出されるしくみについて最新の研究を含めて概説したい。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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