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特集 未病の科学 Ⅲ.未病研究の将来に向けて
未病データベースの基礎設計
著者: 藤原寛太郎1
所属機関: 1東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構
ページ範囲:P.158 - P.162
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筆者らの研究課題では,ムーンショット目標2の他の4つの疾患中心の研究開発プロジェクトで得られる,難治性がん,糖尿病および併発疾患,認知症関連疾患,ウイルス感染症などの実験データや臨床データ,数理データを取りまとめ,データベースを構築することが一つの目標となっている。そのため,プロジェクト開始以来,将来的に複雑臓器制御系の包括的データベースを構築し社会に広く公開することを念頭に置いて,データベースの基礎設計を開始している。
国際的な生体データベースとしては,最近の大きな取り組みとして,Human Cell Atlasがある。これは,ヒトの全細胞についてそのモダリティによって分類し,カタログ化することを目指して進行している。また,脳科学分野では,欧州においてHuman Brain Project,米国においてはBrain Initiativeなどが進行している。Human Brain Projectでは脳科学と情報科学の融合を目指したデータプラットフォーム,Brain Initiativeではシナプスから全脳レベルの構造的結合マップや脳活動マップのデータベース構築が進んでいる。国内でも革新脳のBrain/MINDSにより,霊長類の構造・機能マップ作成が進んでいる。一方,数理モデルのデータベースとしては,BioModelsという欧州バイオインフォマティクス研究所の数理モデルデータベースが知られており,これまで1,000以上の数理モデルが登録されている。
筆者らの研究課題では,ムーンショット目標2の他の4つの疾患中心の研究開発プロジェクトで得られる,難治性がん,糖尿病および併発疾患,認知症関連疾患,ウイルス感染症などの実験データや臨床データ,数理データを取りまとめ,データベースを構築することが一つの目標となっている。そのため,プロジェクト開始以来,将来的に複雑臓器制御系の包括的データベースを構築し社会に広く公開することを念頭に置いて,データベースの基礎設計を開始している。
国際的な生体データベースとしては,最近の大きな取り組みとして,Human Cell Atlasがある。これは,ヒトの全細胞についてそのモダリティによって分類し,カタログ化することを目指して進行している。また,脳科学分野では,欧州においてHuman Brain Project,米国においてはBrain Initiativeなどが進行している。Human Brain Projectでは脳科学と情報科学の融合を目指したデータプラットフォーム,Brain Initiativeではシナプスから全脳レベルの構造的結合マップや脳活動マップのデータベース構築が進んでいる。国内でも革新脳のBrain/MINDSにより,霊長類の構造・機能マップ作成が進んでいる。一方,数理モデルのデータベースとしては,BioModelsという欧州バイオインフォマティクス研究所の数理モデルデータベースが知られており,これまで1,000以上の数理モデルが登録されている。
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