icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学74巻3号

2023年06月発行

文献概要

特集 クロマチンによる転写制御機構の最前線 Ⅱ.転写抑制のメカニズム

ヘテロクロマチン形成におけるヒストン修飾の意義

著者: 福田渓1 眞貝洋一2

所属機関: 1メルボルン大学 2理化学研究所開拓研究本部眞貝細胞記憶研究室

ページ範囲:P.223 - P.228

文献購入ページに移動
 真核生物のDNAはヒストンタンパク質と結合してヌクレオソーム構造を形成し,多数のヌクレオソームが高次のクロマチン構造をとることで細胞核に収納されている。クロマチンは転写活性なユークロマチンと高度に凝縮した転写不活性なヘテロクロマチンに大別され,両者は空間的に分離して核内に配置する。ヘテロクロマチンは適切な遺伝子発現やゲノムの安定性を維持しており,相分離などの新たな領域の発展によりヘテロクロマチンの形成機構や性質の理解は急速に深まっている。本稿では,ヘテロクロマチンの形成に重要な役割を担うヒストン修飾であるH3K9メチル化によるヘテロクロマチンの形成機構と,転写抑制機構における現在の知見について紹介する。

参考文献

. 63:5-17, 2021
. 19:229-244, 2018
. 4:571, 2021
. 50:7367-7379, 2022
. 12:596, 2020
. 12:188-193, 2016
. 41:145-152, 2016
. 348:1481-1485, 2015
. 15:245-250, 2008
. 29:379-393, 2015
. 12:4359, 2021
. 69:385-397.e8, 2018
. 7:11310, 2016
. 114:2262-2270, 2018
. 547:236-240, 2017
. 76:646-659.e6, 2019
. 23:e53581, 2022
. 49:1035-1044, 2017
. 130:1570-1582, 2017
. 2:e181, 2006
. 40:8285-8295, 2012
. 150:934-947, 2012
. 117:11459-11470, 2020
. 570:395-399, 2019
. 372:371-378, 2021
. 31:661-672, 2015
. 549:287-291, 2017
. 22:815-833, 2021
. 464:927-931, 2010
. 56:580-594, 2014
. 58:157-171, 2015
. 37:547-565, 2021
. 600:737-742, 2021
. 6:e25317, 2017
. 73:930-945.e4, 2019
. 13:3525, 2022
. 82:1691-1707.e8, 2022
. 604:167-174, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?