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文献詳細

雑誌文献

生体の科学74巻3号

2023年06月発行

文献概要

特集 クロマチンによる転写制御機構の最前線 Ⅴ.クロマチンと転写制御に関する新技術

転写制御を可能にする人工細胞核の構築

著者: 原口徳子1 山縣一夫2

所属機関: 1大阪大学大学院生命機能研究科 2近畿大学生物理工学部

ページ範囲:P.266 - P.270

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 細胞核はDNAを内包し,その遺伝情報を転写することで生命活動を支える,生命活動のまさに“核”となる細胞小器官である。核膜は,二重膜構造と核膜孔複合体の存在によって,細胞質と隔離した空間をつくり出し,かつ必要なタンパク質を適時的に核内に取り込む機能がある。その機能によって,細胞核は,転写に必要な因子を適量・適時的に保持することにより,転写量を調節することが可能となる。このような空間を人工的につくり出すことができたら,転写制御を思うがまま自由自在にできるはずである。「転写可能な人工細胞核をつくる」という夢のような技術開発に向けて,その歴史的な背景と現在の進捗状況について概説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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