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増大特集 代謝 Ⅰ.代謝と臓器・疾患
胃から分泌されるエストロゲンによる血中脂肪調節
著者: 金井克光1
所属機関: 1和歌山県立医科大学大学院医学研究科細胞生物学
ページ範囲:P.400 - P.401
文献購入ページに移動 血糖値はインスリンやグルカゴンにより調節されるが,血中脂肪(中性脂肪や脂肪酸)を調節する臓器やホルモンは知られていなかった。他方,卵巣,脂肪,胃などから分泌されるエストロゲンは性周期調節以外にも,摂食行動,脂肪合成,脂肪の血中放出を抑制し,脂肪の蓄積や消費を促進する。筆者らは血中脂肪が増えると胃のエストロゲン分泌が増えることを見いだし,これが血中脂肪を下げるというモデルを提唱した。本稿ではこのモデルと今後の展望を解説する。
参考文献
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