文献詳細
文献概要
増大特集 代謝 Ⅱ.代謝と神経
体温と代謝の中枢調節メカニズム:肥満発症機序の理解に向けて
著者: 中村和弘1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科統合生理学分野
ページ範囲:P.428 - P.429
文献購入ページに移動 体温と代謝の調節は密接に連関する。特に,寒冷環境で体温低下防止に機能する褐色脂肪組織の熱産生は脂肪を燃焼し,肥満防止の役割もある。近年,褐色脂肪熱産生などの体温調節反応を制御する脳の神経回路メカニズムが明らかになりつつあり,そのしくみの不全が代謝の低下を招き,肥満につながる可能性が見えてきた。本稿では,肥満発症機序の理解に向けた,体温と代謝の中枢調節メカニズムに関する最近の知見を紹介する。
参考文献
. 58:1526-1531, 2009
. 23:35-52, 2022
. 8:eadd5463, 2022
. 367:1105-1112, 2020
. 40:111380, 2022
掲載誌情報