icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学74巻5号

2023年10月発行

文献概要

増大特集 代謝 Ⅲ.代謝とがん

腸内細菌叢成分の肝移行による肥満関連肝がんの進展機構

著者: 山岸良多1 大谷直子1

所属機関: 1大阪公立大学大学院医学研究科病態生理学

ページ範囲:P.460 - P.461

文献購入ページに移動
 腸内細菌叢は様々な代謝物質を産生し,それらが腸から吸収され,腸のみならず様々な遠隔臓器に影響を及ぼすことが明らかになっている。なかでも肝臓は,門脈などを介して腸内細菌関連因子がまず流れ込む臓器であり,腸内細菌叢の影響を受けやすい臓器と考えられる。筆者らは非アルコール性脂肪性肝炎関連肝がんの微小環境において,腸内細菌叢成分の肝移行により,肝がん促進的がん微小環境が形成されていることを見いだした。特に肝星細胞ががん関連線維芽細胞に変化し,細胞老化随伴分泌現象を起こす分子メカニズムの一端を明らかにした。

参考文献

. 499:97-101, 2013
. 7:522-538, 2017
. 7:eabl7209, 2022
. 2023 Jun 5. doi:10.1038/s41590-023-01526-w. Online ahead of print
. 32:87-99, 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?