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特集 新組織学シリーズⅣ:骨・軟骨 Ⅲ.骨・軟骨疾患のメカニズム
骨転移および多発性骨髄腫
著者: 寺町順平1 安倍正博2
所属機関: 1岡山大学学術研究院医歯薬学域口腔機能解剖学 2徳島大学大学院医歯薬学研究部血液・内分泌代謝内科学
ページ範囲:P.565 - P.569
文献購入ページに移動乳がん・肺がんなどは溶骨性転移や混合性転移を示し,がん細胞からPTHrP・IL-6やPGE2などが産生され,これらが直接的・間接的に破骨細胞分化を促進させ,骨吸収を引き起こす。更に,骨吸収により骨基質からTGF-β,IGF1,Ca2+およびその他の成長因子が放出され,それに反応する腫瘍の増殖がいっそう促進されるという悪循環を形成する。多発性骨髄腫は破骨細胞を活性化すると同時に骨芽細胞分化を抑制し,更に骨細胞にアポトーシスを惹起し,その結果として広範な骨破壊と著明な骨喪失を起こす。
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