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特集 生命現象を駆動する生体内金属動態の理解と展開 Ⅱ.タンパク質を機能化する生体内での金属挿入メカニズム
銅シャペロンタンパク質CCSによる細胞内銅動態の制御メカニズム
著者: 古川良明1
所属機関: 1慶應義塾大学理工学部
ページ範囲:P.122 - P.126
文献購入ページに移動 必須微量元素の一つである銅は,タンパク質と結合することで酵素活性や電子伝達の中心として機能し,呼吸や鉄代謝,活性酸素の除去といった重要な役割を果たす。一方で,銅イオンそのものは毒性が高く,活性酸素の発生源となったり,他の金属イオンと置き換わることで酵素機能を喪失させたりする。つまり細胞内では,毒性の高い危険な銅イオンを安全に目的タンパク質へ送り届けるシステムが必要である。本稿では,銅イオン運搬システムを担う銅シャペロンタンパク質CCSに焦点を当て,細胞内銅動態を制御するメカニズムの一端を紹介する。
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