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文献詳細

雑誌文献

生体の科学75巻3号

2024年06月発行

文献概要

特集 高速分子動画:動的構造からタンパク質分子制御へ Ⅴ.高速分子動画の実例:酵素

銅含有アミン酸化酵素の反応過程の撮像

著者: 村川武志1

所属機関: 1大阪医科薬科大学医学部生化学教室

ページ範囲:P.252 - P.256

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 酵素タンパク質が化学反応を効果的かつ特異的に進めるには,触媒過程の各段階(各素反応)における活性部位環境の最適化が必須であり,これにより活性化エネルギーの低減や,反応特異性(副反応の進行を抑え特異的な反応を行う)などが可能となる。タンパク質のダイナミクスに基づくこれらの視点は,触媒機構を明らかにするうえで今後更に重要性を増すと考えられる。しかし,現時点で高速に切り替わる各触媒過程を精密に観測することは難しく,その実現には抜本的な新規測定法の確立が必須となる。本稿では,近年SACLAにて開発が進められている,シリアルフェムト秒結晶構造解析(serial femtosecond crystallography;SFX)の一種である二液混合時分割SFXを使用した,銅含有アミン酸化酵素の触媒反応過程の撮像について紹介する。

参考文献

1)Floris G, Mondovi B Eds:Copper Amine Oxidases:Structures, Catalytic Mechanisms and Role in Pathophysiology, CRC Press, Boca Raton, Florida, 2009
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. 77:356-363, 2021
. 78:1428-1438, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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