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文献詳細

雑誌文献

生体の科学75巻6号

2024年12月発行

文献概要

解説

細胞周期における後戻りのメカニズム フリーアクセス

著者: 小長谷有美1

所属機関: 1理化学研究所生命機能科学研究センター定量的細胞運命決定研究チーム

ページ範囲:P.619 - P.624

 細胞は主にG1期において細胞増殖シグナルを感知し,S期へと進行するかG1期にとどまるかの選択を行っている。そしてG1/S期の進行は,サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)-Rb-E2Fのシグナル伝達経路によって制御される。CDK2-Rb-E2Fはポジティブフィードバック回路を形成するため,Rb-E2Fはオン/オフスイッチとして働き,一度E2Fが活性化されるとS期への進行が決定すると考えられてきた。しかし,今回ライブセルイメージングなどを用いて筆者らが行った研究1)から,G1期において分子的中間状態が存在し,細胞は可逆的にG1/S期の進行を後戻りできることが明らかになった。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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