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綜説
血小板の生化学
著者: 浅田敏雄1 日野厚2 五十嵐千代子2
所属機関: 1東邦大学医学部生化学教室 2東邦大学医学部森田内科
ページ範囲:P.60 - P.74
文献購入ページに移動1951年頃,森田久男教授(東邦大内科)はかねて問題とされていた出血性素因の毛細管壁と血小板との関係1)を解決する一つの手段として,組織学的に利用出来る血小板固有の物質を追求しようとして血小板の純粋大量分離を企てられた。この分離の問題は,著者の一人日野の努力によつてほゞ解決2)を見,更に日野は血小板のアミノ酸を他の血液有形成分とP.C.によつて比較し,血小板に遊離のTaurineが著明である事実3)を見出したのである。1953年春,当時全く別な研究に従事していた浅田は偶々この血小板分劃が明にO2消費をすることに気付き,この材料によつて生化学的研究の可能性のある事を知つたのである。以来森田内科と生化学研究室との間で"人血小板の生化学"に関する密接な協同研究が始められた。
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