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文献詳細

雑誌文献

生体の科学8巻5号

1957年10月発行

特集 酵素と生物

綜説

光合成—酵素化学的研究

著者: 藤茂宏1

所属機関: 1岡山大学理学部生物学教室

ページ範囲:P.196 - P.206

文献概要

 1.まえがき
 栄養・生長・運動をはじめとして生物のいとなむすべての活動のエネルギーの源泉を辿ると太陽エネルギーに帰せられる。すなわち,光合成を行う生物によつて光のエネルギーが固定され,CO2と水とから炭水化物をはじめとして大部分の有機物が合成される。それを草食動物が食物とし,更に肉食動物がそれを食べるという工合に食物連鎖を形成している。
 このようにすべての生物の生存に重要な意義をもつ光合成過程がどのような反応段階から成り立つているかということは魅力ある問題として古くから多くの学者によつて研究されてきた。それにより現在までに数多くの知見が積み上げられ,次第にその複雑極まる機作のアウトラインが判明するに至つた1)が,enzyme levelでの解析は極く最近までほとんど進展しなかつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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