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文献詳細

雑誌文献

生体の科学8巻5号

1957年10月発行

特集 酵素と生物

綜説

アドレナリンの代謝

著者: 田中正三1

所属機関: 1和歌山県立医科大学薬理学教室

ページ範囲:P.229 - P.238

文献概要

 1901高峰博士及Aldrichによつて副腎よりAdrenaline結晶化して以来,Adrenalinの生理作用及代謝に関する幾多の研究がなされた。AdrenalineはAcetylcholineと共に自律神経系に於て重要なる化学伝導物質であり,Acetylcholineに対してはAcetylcholinesteraseによつて不活性化されることは全く疑う余地はないが,他方Adrenalineに対してはAcetylcholinesteraseに相当する酵素は未だ確定されていないのである。Adrenalineの代謝に関しても色々の学者によつて研究されたが,今Adrenalineの作用はAcetylcholineと同様数分以上長く続くことはないと言うことを基礎に於てAdrenalineの不活性化と同時に代謝に就いて各研究を批判して見ることは重要なことと思い筆を執つて見た。
 Adrenalineの分子構造を見ると体内で酵素作用を受け得ると考えられる点が四つある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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