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特集 酵素と生物 寄書
1957年国際酵素化学会議
著者: 関根隆光
所属機関:
ページ範囲:P.250 - P.259
文献購入ページに移動 Ⅰ.紹介のことば
去る8月6日の原爆記念日がすでに12回を数え,いま戦後最大の国際学会が開かれようとしていることを考えると,あの戦後の研究室の荒廃,近代戦の惨禍の深く恐るべきことを思い合わせると,人間のこころとからだの営みのエネルギーの巨大さ,執拗さに改めて目をみはる思いがする。
日本の科学の現状で国際学会を開くことに懐疑的な考え方がごく一部にはあるが,単なる文献の交換だけでは真の学問の交流には程遠いこと,膝を交えての討論が言葉の不自由さにも拘らずいかに貴重なものであるかは,近頃次第に盛んになつた外人研究者の来日に際して多くの人が体験したところであろう。
去る8月6日の原爆記念日がすでに12回を数え,いま戦後最大の国際学会が開かれようとしていることを考えると,あの戦後の研究室の荒廃,近代戦の惨禍の深く恐るべきことを思い合わせると,人間のこころとからだの営みのエネルギーの巨大さ,執拗さに改めて目をみはる思いがする。
日本の科学の現状で国際学会を開くことに懐疑的な考え方がごく一部にはあるが,単なる文献の交換だけでは真の学問の交流には程遠いこと,膝を交えての討論が言葉の不自由さにも拘らずいかに貴重なものであるかは,近頃次第に盛んになつた外人研究者の来日に際して多くの人が体験したところであろう。
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