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文献詳細

雑誌文献

生体の科学8巻5号

1957年10月発行

文献概要

研究室から

比較生化学をもつとさかんに

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.289 - P.290

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 「あなたはなにをやつておられますか」という質問に,「いろいろな動物で,比較生化学的に筋蛋白をつついています」とこたえると,よくもまああきもせずにおやりですねという表情をされる。そこで,「ほかにやることがありませんし,能力も設備もありませんからね」とくわえると,さもおかわいそうにというふうである。
 ここで,問題がはじまる。
 生化学にかぎつても(おそらく生理学にも通ずることとは思われるが),いちばんすばらしいと思われる,あるいは各研究者のなしとげたい研究とは,A. Szent-Györgyiがいみじくもいつているように,多くの人々がみてきて,しかも考えなかつたような現象をとりあげて,そこからみのりゆたかな領域を発展させることにあるであろう。もしくは,生命現象のうち基本的なものについて現在の段階で,メカニズムの解明にエポック・メイキソグなしごとをなすことであろう。あたらしい酸素や代謝素を発見することもふくまれることであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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