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報告
簡易な超微小電極用抵抗計について
著者: 待山昭二1 田中一郎2 登坂恒夫2
所属機関: 1東京女子医科大学外科学教室 2東京女子医科大学生理学教室
ページ範囲:P.241 - P.243
文献購入ページに移動超微小電極法がLing及びGerard1)等によつて初めて成功してから数年になるが,この間本法の重要性は広く認められ我が国においても近年多くの研究者によつてこの方法が採用されている現状である。
しかし,ここで用いられる超微小電極は3mol-KClを充した尖端直径0.5μ以下のガラス製微小ピペツトであり,その尖端直径は光学顕微鏡の分解能以下である事から尖端の径を顕微鏡で確認することができない。そこで電極の良否の最終的な選択は専ら電極の電気抵抗の測定によらねばならないわけである。抵抗の測定には実験用の増幅回路とブラウン管オツシロスコープを用いても可能ではあるが,電極は多量に製作する必要があるので実験装置とは別に随時使用出来る簡便な専用の抵抗計がある方が好都合である。これには現在真空管電圧計の形をとるものが多く用いられ,すでに2〜3の報告2)3)がなされているが,著者等は交流を用いたホイートストーン橋(Wheatstonebridge)による零点指示法を用い,真空管の電源にも交流を直接用いる事により同期検波と同様の結果を齎らす抵抗計を製作し3年間以上使用して好結果を得ているのでここに報告する次第である。
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