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肝臓の電気生理学的研究—微小電極法による生体内肝臓の肝細胞電位
著者: 問田直幹1 玉井忠1 武田寬1
所属機関: 1九州大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.365 - P.377
文献購入ページに移動消化腺とくに大消化腺と名づけられるものの電気生理学的研究を歴史的に展望せんとする場合,唾液腺に関する報告が他の何ものよりも大きな比重を占めていることは否定出来ない。したがつて,他の消化腺の電気現象を観察するに際して,先ず唾液腺のそれに関する研究の発展の概略を知ることは必要であると思われる。
唾液腺については,すでに多くの報告がその冒頭に掲げているようにBayliss & Bradford(18854))が顎下腺の電気現象について記載したものが嚆矢とされている。すなわち,彼等は腺表面とhilusに電極を当てて誘導した場合,神経刺激ならびに薬物の注射により顎下腺に特有の電気的な変化が生ずることを観察しさらにこれらの分析を試みた(Bayliss & Bradford,18865);Bradford18876))。
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