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報告
脈波基線動搖と精神身体状態との相関について
著者: 井原昭和1 栄寿太郎1
所属機関: 1名古屋大学医学部第一生理学教室
ページ範囲:P.378 - P.381
文献購入ページに移動 A.緒言
「プレチスモグラフ」が末梢循環動態の研究に用いられているが,逆に末梢血管の状態から中枢性のNervo_hemodynamicsを研究する方法も,近来採用されている。正常人安静時に見られる基線の自然動揺に就ては,心臓性,呼吸性変動の他に,Burch1)4)等の言うα波,β波,γ波の存在が知られているが,後三者の発生機転及びその生理学的意義は明らかでない。数学的3),機械的処理法が試みられているが,複雑な波形パターンの成り立ちを説明するに充分でないと思われる。我々は正常人に見られる周期的自然動揺のパターンと,被験者の置かれた身体的,精神的状態との相関から,その発生中枢レベルを明らかにしようとした。
「プレチスモグラフ」が末梢循環動態の研究に用いられているが,逆に末梢血管の状態から中枢性のNervo_hemodynamicsを研究する方法も,近来採用されている。正常人安静時に見られる基線の自然動揺に就ては,心臓性,呼吸性変動の他に,Burch1)4)等の言うα波,β波,γ波の存在が知られているが,後三者の発生機転及びその生理学的意義は明らかでない。数学的3),機械的処理法が試みられているが,複雑な波形パターンの成り立ちを説明するに充分でないと思われる。我々は正常人に見られる周期的自然動揺のパターンと,被験者の置かれた身体的,精神的状態との相関から,その発生中枢レベルを明らかにしようとした。
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