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病院食改善への苦心
著者: 長井盛至1
所属機関: 1國立療養所浩風園
ページ範囲:P.36 - P.40
文献購入ページに移動このことは最近の物價高や品不足に基固して起つたことでないことからみても,病院当局は,これに対しては既に慢性になりきつて,特別の考慮が拂はれていないのではなかろうか,或は病院の最高責任者である院長は,医師として,治療上の一切は可及的科学的に,而しその最高水準を目ざして懸命の努力を拂いつつあるも,ひとり食事に關しては,兎角通俗めいているために,科学者の惑心外にあるが如くに,誤解せるためではなかろうか。孰れにしても病院食があれ程悪評を受け,日日疾病治療上大いなる手ぬかりをなしつつあることに気がつかず,その改善に特別の努力を示さないことは,特に反省を要する点である.
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