病院1巻6号

1949年12月発行

病院原價計算—續・病院經理の理論（1）

著者： 山元昌之¹

所属機関： ¹滋賀大事務局

ページ範囲：P.36 - P.38

　前に「病院経理の理論」を執筆したとき，読者層を考慮して「原計計算」の部を省略したのであったが，その後本誌上に「原価計算」という語が散見されるので，以前の考を訂正して，前稿の続編として病院原価計算の素描を試みることにした。

　前稿に扱ったところは財務計算（成果計算）に関するものである。経営計算制度は財務計算と原価計算とから構成される。即ち，原価計算は会計事務の1部であって，物品の製造・販売に要した材料費・労賃及び経費の詳細を記録し，集計し，分析し，説明するものである。その主要目的は「適正な価格の決定」と「経営能率の増進」とにある。