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文献詳細

雑誌文献

病院11巻2号

1954年08月発行

文献概要

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診療設備め中央化(その二)—眼でみる病院の設備とはたらき(6)

著者: 橋本寬敏 滝野賢一

所属機関:

ページ範囲:P.33 - P.51

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3.中央試験場
 外科手術の中央化と同様に臨床診断検査も中央化することが設備の重複を避け,検査能率をあげるのに役立つ。各専門科の検査には極めて特殊なものがあり,それは中央化できないが,共通の検査はみな中央化した方が便利である。中央化された試験室には,それぞれの検査をする専任の技術員が居るのであるが,各科で患者を実際に診療して居る医員が絶対に検査をしないのではない。必要があればいつでも自分が来て検査をすべきである。検査はなるべく多くの患者について行い,診断の基礎とするのであるが,患者の診療に多忙な医員は自分で,すべてを検査する時と力の余裕がない。それだから中央試験室にまかせるのである。また近年,検査方法が進歩して,可なり複雑なものもあるので,その試験にすべての臨床医が熟達することは到底望み得ない。結局,検査に馴れて居る人にまかせなければならないことになる。
 検査を徹底的に行うには高価な設備と熟練した技術者が必要であるが,それを各科別々に設備するのは極めて不経済である。中央化することによつてこの無駄がはぶかれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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