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文献詳細

雑誌文献

病院12巻1号

1955年01月発行

文献概要

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中央檢査室の作業量についての集計

著者: 小酒井望1 広明竹雄1 中里武江1

所属機関: 1国立東京第1病院検査科

ページ範囲:P.61 - P.65

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 臨床検査室の作業量に関する統計は,日本ではまだ全然見られない。中央検査室として独立していない検査室では,その作業量を集計する事が出来ないからである。病院に於ける検査室が如何程の設備と人員を必要とするかは,病院の大きさ,診療の内容によつてきまる訳である。然し検査室の設備と人員についての規準は一つもない。嘗て臨床病理学会が病院の大きさによる日常検査の範囲と,それに要する人員の規準を提出したが,これは大凡こんな程度であろうと云う感じから割り出したもので,これと云つて確たる根拠があつての事ではない。
 新しく綜合病院を作る場合,必ず検査室は作られる。然し検査室の作業人員の数については兎角過少評価される傾向があるのではなかろうか。病院の管理に関与する医師達は極く少数の人員しか割り当てない。足りない処は医師が自分で検査すればよいと考える人もあると聞く,大学病院の様に医師の過剰な所ならば兎も角,一般病院では医師は診療に追われて一々検査などして居られない。従つて少数の作業員で間に合う程度の検査しかしなくなる。例えば2人の技術員しか居ない検査室で,次第に検査量が増えたからと云うので更に2人技術員を増したとする。こんな場合今迄2人で行つて居た検査が4人に分配されるから,作業の量は半分になるかと云えば決してそうではない。間もなく4人でも足りない様になるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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