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文献詳細

雑誌文献

病院13巻3号

1955年09月発行

文献概要

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病院史概説(18)

著者: 岩佐潔1

所属機関: 1病院管理研修所

ページ範囲:P.67 - P.73

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XIX.近世ドイツの病院
1)近世病院への推移
 ドイツ史の特色はその歴史的事情に制約された後進性と地方的割拠性にある。病院の歴史もその例外でなくイギリスやフランスのそれに比して遙に遅れていた。すでに述べた様に法王イノセント3世の努力に依つて聖靈教団Ordensbrüder vom heiligen Geistがドイツ各地に拡められ1208年にはベルリン市内に聖靈病院が造られたのを始めとしてその後2〜3世紀の間ドイツ中の大小都市に同種病院Heiliggeisthospitälerが造られた。この例と成果が刺戟となつて各種教団(Spitalorden)が造つた中世期病院は非常な数に昇つているがその内のあるものはその教団Johanniter, Deutschritter, Lazaristen, Beguinen, Antoniter, Alexianer, Kalands-brüder等の名称を冠して長く存続している。一方St. Georgs教団は癩病院(Lazarette)を東ドイツの各地に造つた。その最初のものはHalberstadtの司教Ludolphusが1278年(或は1258年)に設立したものである。これらSt. Georgshospitälerはいずれも市の城壁外部にあつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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